頚や肩、腰、股関節、膝を動かすとポキポキっと鳴ったりボキボキと大きな音が鳴るときがあると思います。これって大丈夫ですか?と聞かれますが、大丈夫です。むしろ痛みがないならたくさん動かしてボキボキ鳴らしてくださいと申し上げています。
この音はよく分かっていません。有力な説は関節の中の圧力が陰圧になったときに泡が発生してそれが弾けた音と言われています。だからと言ってどうすれば良いかも分かっていません。
時に頚や腰などをポキっと鳴らしたくなることはありませんか?そのまま放っておいても気持ち悪くて結局鳴らしてしまいますよね。私はそれで良いと思っています。
辛い場所に手が行き、無意識にマッサージしていることと同じだと思っています。身体が不調だからこそポキっと鳴らして修正しているのだと考えています。
ポキっと鳴らした後は気にならなくなるのがその証拠だと考えています。しかし、時間が経つとまたポキっと鳴らしたくなります。
肩や股関節を回すとポキポキなることがあります。中には大きな音でボキボキとなります。これは関節が硬くなりスムースに動いてないから鳴っています。筋肉、靭帯、腱などどこかで伸縮がうまくいっていないのでしょう。カクカク動いたり、ある場所で引っかかって動く時に鳴っています。
やはり関節の動きが問題なわけです。いわゆる関節のどこかがサビています。サビているならサビ取りをしなければなりません。昔の自転車なら油をさせばサビは取れますが、人間の場合、油はさせません。油の役割をするのは血液です。
要は血液循環が悪いために栄養が滞りサビてしまった訳です。だとするならばたくさん動かして血液循環を促してしまえば良いのです。そうすれば、ポキポキが減っていきます。
今まではポキポキ鳴っていたのに、いつの間にか音が鳴らなくなってしまった。、肩や膝など動かしても音が鳴らない。調整の意味で頚や腰をポキッと鳴らしていたのに音が鳴らなくなることもあります。結局、鳴らなくて気持ち悪いまま過ごすことになってしまいます。
そんな方々は肩や腰、膝などの違和感や痛みが増しているはずです。これは身体を整えず放っておいたために筋肉が硬くなり血液循環がさらに滞り、サビの範囲が拡がり関節が固まってしまっています。これでは音が鳴るわけありません。
ポキポキ鳴るのは健全な状態ではありませんが、もっと悪くなると音すら鳴らなくなってしまうのです。この状態になる前に身体を整えるべきですね。
ポキポキ鳴らなくなったとしても、身体を整えれば音が鳴るようになるのでご安心ください。関節が固まったわけですから関節を緩めれば大丈夫です。ストレッチや筋トレで関節を動かすことも効果がありますが、施術によってその効果を高めることができます。
まずは指圧・マッサージをして筋肉を緩め、血液循環を促してサビを取っていきます。これだけでもポキポキ鳴るようになりますが、サビが強く関節が固まりきっている場合は整骨を交ぜます。
癒着している筋肉を引きはがし、関節に動きが出るようにしていきます。そうしていけば、良好な血液循環によって強いサビでも取れていきますからポキポキ鳴るようになります。
ここまで読んでくださった方はお判りと思いますが、音が鳴らないのは良い関節と悪い関節があります。良い関節にするためにはここから更なる努力が必要です。今までとは反対で、やわらかく引っ掛かりのない関節にしてポキポキ音が鳴らないようにしなくてはいけません。
それにはやはり継続的なサビ取りをして血液循環を促さなくてはなりません。それぞれ音が鳴る関節を動かしましょう。肩や股関節なら回していただき、膝なら屈伸をしていただきます。但し、痛みがある場合は動かさないでください。痛みがあるのに動かすと悪くなるだけです。
ただ、施術による効果は抜群です。施術後、「今まで頚を回すとボキッとなっていたのに音が鳴らずに不安なく回せるようになった。」、「背中が丸まっており、肩を回すとボキボキ鳴ったり引っ掛かっていたのがなくなった。」、「頚や腰が気持ち悪くてボキッと鳴らしていたのに鳴らす必要がなくなった。」、こんなお声をいただいております。
身体を整えると関節がやわらかくなり滑らかに動くようになります。そうすればサビが取れて、もう関節をボキボキ鳴らさなくても大丈夫です。怖さはあるでしょうが、痛みがなければボキボキ鳴らしてサビ取りをしてください。
1977年生まれ。祖父・父・兄が揃って「整体・指圧・マッサージ」の治療院を開設する、いわばこの世界のサラブレッド。学生時代はスポーツ(ゴルフ)に取り組み、大学卒業後、会社員を経てこの世界へ。
2005年独立開業。以来、からだに触れながら、その背景にある生活スタイルやこころのバランスなどにも目を向けた、トータルケアを心がけている。
平成16年 国家資格 あん摩マッサージ指圧師免許取得(第121762号)