腰痛で年末に駆け込んだ40代女性の施術例

年末に腰が痛くて来院した40代女性。腰が痛いまま年は越せないと治療（施術）を受けることになりました。すでに腰の状態が85％までに仕上がりましたので、この記事を書いている1月16日には治療を終えています。後は運動と休息のバランスが取れれば仕上がります。

過労で仙腸関節が痛くなった

来院3日前に左腰が痛くなりました。顔を洗う時やストッキングを履くときなど、腰をかがめた時やベッドから起き上がるときに痛みを感じます。腰痛のため慎重に歩いていました。

早速、治療（施術）に取り掛かると左の仙腸関節の張りや痛みが強く、ここが原因であることが分かりました。右側も同じような状態でしたが、左側ほどではありませんでした。しかし、なぜこのような状態に陥ったのでしょうか？

それは過労です。職業は弁護士で長時間労働、デスクワークが多いこと、また、書類を持ち歩きますので重いバッグを持っています。平日は忙しく働いているうえ、休日もテニスが趣味で予定が埋まります。フルマラソンに参加するくらい走ることがお好きなようです。テニスやジョギングをしても、時間があれば人と会ったり食事に行ったり常に動き回っています。休む間がないことで、疲労が重なり左の仙腸関節を痛めてしまったのでしょう。

学生時代に靭帯切ってしまったことで腰に負担をかけやすい

左の仙腸関節が痛んだ経緯は学生の時に、左足首の靭帯を切ってそのままの状態にしてしまったことが影響していると思われます。身体はつながっています。左脚のどこかに問題があれば、真っ先に影響するのは左腰。靭帯が切れてしまった時から左腰に負担が掛かりやすい体質になってしまったのですね。

それでも、今までなら踏ん張れていた身体が踏ん張りがきかなくなったのは年齢だけではありません。疲労の積み重ねです。先ほど申し上げたように、動くばかりで休養することがあまりにも少なすぎました。身体が回復する時間を奪ってしまい、腰の疲労が蓄積してしまいました。

身体は疲労のサインを出している。気づかないことで疲労を溜まり大きな痛みにつながる

疲労困憊のサインは出ていました。日常的に肩が痛いこと、テニスの試合後、肘が痛くなりました。その後もジョギングを続け、肘の痛みが治ったと思い2週間後に軽くテニスをしたら肘の痛みが強くなりました。

上記のような症状は、身体が目一杯ですよというサインです。それでも、教養を取ったり、病院へ行って検査をしたり、治療をしたりすることはありませんでした。

これだけに留まらず、今までもこういった事を繰り返していたんだと思います。それが少しずつ疲労を溜めてしまい、ボーダーラインを越えて大きな痛みにつながってしまったのでしょう。

疲労を取るには睡眠と運動。それが痛みを取る近道

疲労を取るのは睡眠と軽い運動が一番です。特に睡眠は質と共に時間も大切です。睡眠を取ると成長ホルモンを出して身体を修繕・回復してくれます。入眠後3時間で成長ホルモンの80％を放出しますから、この3時間の質がとても大事。そして、7時間を掛けて身体全体に成長ホルモンが行き渡ります。

つまり睡眠時間が6時間だとしたら、全体に行き渡らず全身の修繕・回復ができないままになってしまいます。これを繰り返して5～10年経てば疲労は大きく溜まってしまいます。

また、運動は血流の流れをよくして回復のサイクルを早めてくれます。それに加えて体温が上がるので睡眠時にちょうど良い体温になり質の良い睡眠につながります。80代のお客様が週2～3回15分のウォーキングを始めたら睡眠の質が良くなったそうで、筋肉の張りが良く疲れを取りやすい身体になりました。

痛みがなくなると、生活パターンは戻りがち。維持することは本当に難しい

さて、治療の結果ですが3週間3回で終えることができました。85％くらいの状態になりましたので睡眠と軽い運動で仕上げていただきます。1回目の治療でお辞儀や起き上がるときの痛みはなくなりました。コルセットや湿布も使っていたのですが、使わなくなりました。

決してお勧めしませんが、1日1万歩の日があったり、銀座で歩き回った日があったにもかかわらずです。治療時に押せば痛い箇所はまだまだありました。

2回目の治療で、腰の痛みよりも肘の痛みが気になるようになりました。押しても痛い箇所がだいぶ減りました。肝心の左仙腸関節も張りや痛みが減って安心できるレベルまで到達しました。

問題はこの痛みを糧に生活を改善できるかです。痛みがなくなると生活パターンが元に戻ってしまうことってよくあります。でも、人間は痛みを何回か経験しないと覚えないみたいです。それは治療（施術）を始めて14年経って本当に思います（笑）

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