榊城整体院

坐骨神経痛と診断、腰痛・右足の痺れで歩けなかった60代男性の施術例

私のホームページにある読み物、3番目に古い「複数の疾患を持った…」でご紹介したお客様の良くなった身体をご覧になって私のもとに来たいと願った60代男性がいらっしゃいます。その方は病院で坐骨神経痛と診断されていましたが、画像を撮らずにお話だけでの診断だったようです。

途中で休みつつ、歩く。脊柱管狭窄症??

この方は、私のもとに来る1か月前のゴルフ後、腰の違和感がありました。その翌日から右臀部から下肢外側の痺れを足首まで感じていました。脚は特に膝下から足首までの痛みと痺れが強かったです。

 

施術は背中から腰まで、右側の臀部や下肢外側です。いつも通りの施術ができましたので、このまま続けていくことになりました。ただ、話を聞いてみるとたくさん歩けないのだそうです。途中で休まないと歩けないと仰っていました。それから背中と腰が丸まっています。

 

私の経験上、5分ごととか10分ごととか差がありますが、足が痛くて一旦休み、それから歩く、これを繰り返す方は脊柱管狭窄症の可能性があります。これも頭に入れて施術することが必要です。病院で診断されていないので私の経験則と前置きし、お客様には脊柱管狭窄症の疑いがあると申し上げました。

 

コルセットで改善効果を高め、早めよう

睡眠と食事以外、普段からコルセットを過ごすようにお願いしました。これは腰の負担を減らし筋肉の張りを少なくするためです。なぜなら施術効果が高く、改善を早めるためです。

 

コルセットの重要性を述べたものがこちらの記事にありますので、ご参照くださいませ。

「コルセットは積極的に使うべき」

 

2回目は1週間後、前回より良い状態です。第一印象は姿勢が少し良くなっていました。施術すると、背中の張りや第4腰椎から仙骨を押した時の響き方、右下肢外側の張りが良くなっていました。腰の丸まりは強く、仰向けになると腰が真っすぐになり痛みを感じていました。

 

お客様は、良くなったことを実感し、このまま続ければ改善してくるだろうとお考えになったのでしょう。1週間に1回ではなくもう少し回数を増やしたいと希望を述べられましたが、お断りしました。理由はゴルフに早く復帰したいからです。予約を先の先まで入れているらしく、いつでも復帰できる状態を作っていました。ゴルフがお好きなのですね。

 

私としてもそれを聞いたら早く復帰できる状態にしたいとより強く思いましたが、それでも1週間に1回のペースは変えませんでした。それは、施術後2~3日は身体が押された分しっくりこないからです。人により違いますが、疲れやだるさ、痛み、痺れなどが出てくる可能性があります。そのあと上記のような状態は落ち着き、普段の身体に戻ったところで施術です。約1週間というペースが、非常に施術しやすく、効果が高いのです。回数を増やせば良くなるという訳ではありません。

 

3回の施術でゴルフに復帰。但し、コルセット着用必須!

3回目は5日後。車で旅行に出かけ、帰りは渋滞に遭って帰りは4時間かかったそうです。車の長時間の運転は腰に負担がかかります。その割には姿勢が前回より良くなっています。張りは全体的に強く、左腰を押すと右下腿外側に響いていました。ここから腰を反らす体操を入れます。

 

4回目の前に、どうしてもお断りできないゴルフがあったために練習がてら、コースを回りたいとお願いされ3回目から5日後。その次は大事なゴルフの直前の4日後に5回目の施術です。ゴルフの最中はコルセットを着けるようお願いしました。

 

まずは4回目、2日前にゴルフをハーフ(9ホール)だけしてきました。少し張りや身体の重さがあるものの痛みがなかったそうです。相変わらず左腰を押すと右足に響いたり筋肉の硬さや圧痛がありましたが、腰を反らす体操が前回より楽に出来ました。

 

5回目。前回の施術後、1~2日後までは身体が重く辛かったそうです。それはそうでしょう。ゴルフの疲れがある中、施術していますから施術後のお辛さはあっても当然です。問題ありません。しかも3日後には楽になって施術当日は姿勢も良かったです。この時にお客様が、犬の散歩中に背中が丸くて身体が斜めになっていると仰っていますが、問題ありません。

 

私のブログ記事、「身体が辛い時には良い姿勢をしなくてもよい」でも話をしていますが、今は、この姿勢が楽なのでこの姿勢をしています。良い姿勢をすれば辛くなりますし、身体が良くなればおのずと姿勢は良くなっていきます。

 

不安がなくなるのなら施術回数を増やすことも

なんとか大事なゴルフを通過し、安心したお客様はこのままゴルフ続けたいと仰ったので私も良いですと申し上げました。なぜなら身体が意外と悪くならなかったからです。まさか施術開始後3週間でゴルフを再開して、続けられるとは考えてもいませんでした。驚きです。

 

この流れで、お客様のゴルフを続けたいという願いとゴルフの後に身体が悪くなるのではないかという不安から2週間で3回の施術ペースになってしまいました。何故快諾したかというと、不安を取り除くという意味合いが濃いからです。施術することにより、安心感が得られるのなら大きな意味を持ちます。ゴルフを続けることによって身体に対する自信が生まれますから施術効果が高まります。それに加えて、施術をたくさんすることで身体の調子が悪くなったとしても問題ないとのお言葉をいただいたことも大きいです。

さて、この施術ペースで進みます。腰の状態が悪くて9Hでやめたことが1度だけありましたが私がフォローすれば良いだけです。実際、その時以外は9Hで切り上げることはありませんでしたよ。

 

施術開始後1か月半後、腰痛が強くなることがありましたが、ゴルフの影響でしょう。たまにはこういうこともあります。良い時もあれば悪い時もあります。それでもゴルフをできるくらいのお身体ですから大丈夫です。その次の週には腰が伸びることを実感していただきましたし、少しずつですが、良くなってくれています。このころには既に休まず歩けるようになりました。

 

坐骨神経痛だけでなかった。腰が狭窄していた

施術開始2か月後。予想通り、不安がなくなり自信がついてきたようです。ご本人から提案がありましたので、1週間に1回のペースに戻しました。

 

それから2週間後。毎日着けていたコルセットを施術前日に外してみたようです。そのため、今まで良くなっていた右下腿外側(脛の辺り)に痺れと痛みを再度感じるようになりました。しかし、これはコルセットを着けなかったことによる症状でしょうからあまり気にしてはいません。痛みや痺れの原因さえ分かっていれば対処できます。また悪くなればコルセットを着け直したって構いません。そうやって良くなっていくものです。

 

翌週には、ゴルフとそれ以外の1日だけコルセット着用。それにも関わらず、脚の痺れと痛みは前回と同じくらいです。それでもコルセットを着ける日を少なくしたということは自信の表れでしょう。ご本人が大丈夫というものを感じたのでしょうね。身体の状態は右大腿部が強く張っていました。今までこんなところがこんな張りをしていることがありませんでしたから、これもコルセットを着けなかったことによる反応ですね。しっかりと大腿部を施術してフォローしました。

 

さらに次の週。ゴルフ以外はコルセットを使いませんでした。足の痺れや痛みはまだ変わりません。変わらないだけでも十分です。コルセットを使わないようにしているわけですから悪くならないだけでも身体ができあがってきた証拠です。腰の張りが減っていることも前向きに捉えられます。

 

ちょうどここまでで3か月かかりました。3か月でここまで良くなってくれれば上々です。足の痺れや痛みは歩く量を増やして筋肉がついてくれば取れていくはずです。

 

次の週の話ですが、病院でMRI検査を受けてきたそうです。2,3か所、腰が狭窄しているといわれたそうです。これが脊柱管なのか、椎間板なのか、お客様に聞いてみましたが、分からないとのお答えでした。

 

お医者さんからは整体を続けて様子見、というお話だったそうです。きっと良くなっているからそういうご判断があったんでしょう。お墨付きをいただけた感じですね。

 

整体の知識や施術例、身体とこころに関することをブログに書いています

榊城整体院院長 榊 城 Sakaki Jo

1977年生まれ。祖父・父・兄が揃って「整体・指圧・マッサージ」の治療院を開設する、いわばこの世界のサラブレッド。学生時代はスポーツ(ゴルフ)に取り組み、大学卒業後、会社員を経てこの世界へ。

2005年独立開業。以来、からだに触れながら、その背景にある生活スタイルやこころのバランスなどにも目を向けた、トータルケアを心がけている。

平成16年 国家資格 あん摩マッサージ指圧師免許取得(第121762号)