睡眠は身体を回復するために最重要だと考えています。睡眠をしっかりとれていれば、日中に眠くなることはなく無理ができてしまうくらい身体は動きます。
疲労-睡眠での回復=回復が多ければ多いほど疲労は0になります。
睡眠は借金を返すことはできますが、貯金を作ることはできません。つまり、1週間分の寝不足(借金)は返すことはできても寝だめをして睡眠の貯金を作ったから週末まで無茶しちゃおうという行動は、借金を返したのにまた借金を作ってしまうということになります。疲労は0にすることはできますが、マイナスにすることはできません。
しかし、きちんと寝られない方って多い気がします。入眠剤や睡眠導入剤、精神安定剤などを飲まないと寝られない方々と接することも少なくありません。それだけ眠るのに困っているようですね。眠れないって本当に辛くてイライラします。私は頚が痛くて眠れないという日々が20代のころにありましたのでよくわかります。
眠れないことが続くと睡眠の借金がたまり、ガン、認知症のリスクが高まるようですが、私は睡眠不足で疲労が溜まることによって、ガンだけではなく色々な病気につながりやすくなると考えています。
理想の睡眠時間ですが、ショートスリーパーなど人によって違うと思いますので日中に頑張れるくらいの睡眠時間とだけお伝えしときます。日本人は睡眠時間が世界的に少なく、睡眠不足の方は寝られるだけ寝て欲しいというのが本心ですが、現代ではそうはいかないでしょう。どう補って借金を返すかがテーマになります。
時間がない、もしくは夜に眠れない方は、昼寝をしてください。10~15分が理想のようですが、足りない方はたくさんとっていただいて構わないと思います。1日のリズムが狂って夜に寝られないことが10~15分が理想と挙げられていることと思います。しかし、夜に寝られない方はそれでも寝られないですし、疲れていると昼寝をいくらしたとしても夜に寝られるからです。
1週間くらいのスパンで睡眠時間を考えたら気が楽になると思います。例えば、1日に7時間睡眠と決めたら毎日は難しいでしょう。1週間でしたら49時間です。このように考えたら、「昨日は5時間睡眠だから今日は9時間睡眠にしよう。」とか「6日で35時間睡眠だったから休日は14時間睡眠しよう」でも良いと思います。ちょっと極端ですが、そういう考え方ならやりやすいと思います。寝だめは良くないと言いますが、寝不足分の借金を返すためだったら良いのではないでしょうか。
夜に長く寝ることが理想ですが、朝だって昼だって夕方だって借金を返すチャンスがあれば寝ていただきたいと思います。まずは疲れを取ることが先決です。
理想は毎日決めた時間に寝ることですが、難しいですよね。1週間で考えたら楽になるはずです。寝不足は借金だと思えば、一括返済はなかなかできません。長引かせることなく少しずつ取り返せば良いのです。そうすれば疲労が溜まりにくく疲れの少ない身体になれます。
寝る前は暗くするのが良いとされています。私が子供たちを寝かしつけるときに、8時30分から9時30分の間だとしても暗い部屋では一緒に寝てしまいます。寝ないと決めて意気込んでも寝てしまい、そのまま朝を迎えることもあります。明るい部屋でテレビを観ていれば眠たくなることなんかないはずなのに、暗い部屋にいると寝てしまうんですね。それだけ疲れているにもかかわらず、それに気づかず起きているということは睡眠の借金をして疲労が溜まり、ダメージとして身体に蓄積されます。最近では睡眠負債というようですね。
布団に入る前の動作も大切です。テレビを観たり、ゲーム、スマートフォンやパソコンなども寝る直前にすることはお勧めできません。食事も寝る直前ではなく3時間前が理想だそうです。お酒は睡眠を浅くしますから、翌日に何かあって睡眠が必要な時は飲まない方が良いです。
寝るためには身体を温めないといけませんのでお風呂は重要です。38~40度くらいのお湯にゆっくり浸かると身体が温まりやすくなります。お子さんの場合は、幼稚園や小学校が終わった後に外遊びが効果的です。運動によって体温が上がり、寝るころには適した体温になるんだとか。大人の場合は夕方に運動はできませんので寝る直前でなければ軽めの運動は良いとされています。やり過ぎは興奮して寝られませんからお気を付けください。
布団やベッドも大事です。寝ていると汗をかき体温調節しています。夕方から下がってきた体温が朝方に1番低くなりそこから目覚める準備をするために体温が上がっていきます。その体温変動を促すための寝具は眠りの質を高くするようです。
しかし、この中で全てを網羅することは難しいと思いますので、できるものを選んでください。暗い部屋でも眠れないなら寝具を変えるなどいろいろ試して自分に合う方法を見つけてください。
私は横向きで寝ることをお勧めします。寝返りが打ちやすいですし、身体が丸まるのでリラックスして眠ることができます。腰痛持ちのほとんどの方は横向きで寝ているんです。自然と楽な姿勢を取るのですね。首の痛みがある方は枕をしっかりと合わせてください。詳しいことはこちらに書いてあります。肩や股関節の痛みがある方は痛い側を上にすれば良いです。膝の痛みを抱えている方で膝の内側がベッドにあたると痛い場合があります。そんな時にはバスタオルを膝とベッドの間に入れると楽になりますよ。それでも痛ければ厚みを変えてみてください。
抱き枕があるともっと楽に寝られます。抱き枕がない方はクッションを使って腕と腕の間、曲げている上側の脚とベッドの間もしくは、両脚を曲げて脚と脚の間に挟むと抱き枕の代わりになります。何故楽なのか分かりますか?それはクッションがある分、腕や足の位置が高くなります。その分、筋肉が伸ばされないのです。痛みを抱えている方は楽になることを実感できるはずです。
しかし、横向きが合わない方もいらっしゃいます。そんな時には朝起きた時の姿勢を参考にしてください。腰痛持ちの方が横向きで寝るように、人間は楽な姿勢をします。それは立っている時も寝ている時もです。始めは仰向けで寝ていたのに起きたら横向きだったり、初めは横向きでも起きたら仰向けの場合もあると思います。起きた姿勢を試してみてください。やっぱり横向きだったり、仰向けが合う方もいらっしゃるでしょう。ごく稀ですが、うつ伏せの方もいらっしゃいます。
余談ですが、仰向けで万歳しながら起きた時に腕がしびれている方は背中が張っています。無意識に万歳して背中を伸ばしているんです。うつ伏せはあまりお勧めしませんが、胸に座布団を入れて寝ると首が楽になりますよ。
寝ている時は身体が動いていないため寝返りを打つことが重要です。寝るときから朝まで同じ姿勢はダメです。何時間も同じ姿勢でいると血流の流れが悪く、同じ場所に負担がかかっているため身体に良くありません。布団が狭くて動けなかったり、子供やペットがくっついてきて動けず固まって寝ていると、朝起きた時にどこかが痛くなりませんでしたか?それを防ぐのには寝返りが必要です。
子供の寝返りはすごいです。頭の方へ行ったり足元へ行ったり自由自在。右の布団へ行ったと思ったら左の布団へいつの間にか移動。一緒に寝ようものならパンチに肘うち、キックも飛んできます。こっちは良質な睡眠なんて言ってる場合じゃありません。ベッドならば何度も落ちたり落ちても寝ていたり、微笑ましい光景が浮かびます。微笑ましいなんて甘いでしょうか。毎日じゃイライラですね。でもあれで血流を回して回復しているんでしょう。いつも元気なわけです。
そんな寝返りを打っていた私たちはいつの間にか寝返りが減って次第になくなってしまいます。そこで、寝返りを打ちやすい環境を作りましょうなんてベッドメーカーや寝具メーカーが宣伝していますね。
寝られないとイライラしがち。「早く寝ないと明日頑張れない」、「寝なくちゃいけないから寝たい!」とかいろいろ考えて焦ってしまい、挙句の果てにネガティブな考えになり気持ちが沈んでいくものです。これらは寝られない時にやってはいけないことです。興奮して余計に寝られなくなります。
そんな時に1番のお勧めは、目をつぶって横になっていればいいのです。それだけでも身体は休みます。睡眠の目的が身体を休ませるためなのであれば、休んでいればいいわけです。今、流行りの瞑想(メディテーション)していると考えてもいいかもしれません。
それが嫌なら起きてテレビを観たり、ゲームやったって良いと思います。その日の日中は眠くなるでしょう。それでもイライラして寝られないよりはリラックスして寝られない方がずっと良いと思います。もし可能なら、昼寝で解消すれば問題ありません。
もちろん他の方法でも構いません。暖かいミルクを飲んでも良いし、運動してもドライブしたって構いません。コーヒーや緑茶などカフェインが入ったものを飲んだって良いと思います。
1週間のうち2,3日眠れなければ残りの4,5日で取り返せば睡眠の借金は返せます。焦らずじっくり構えれば、対処法が見えてくると思います。誰だって眠れない日ぐらいあると思いますので、その時を有意義に過ごし、その日の日中は我慢してください。後で解消すれば身体の負担は少なくて済みます。
もし、寝られないことが何か月、何年も続けば問題ですから病院に行ってご相談するべきです。専門家の意見を取り入れて解消しなければなりません。もっと詳しい寝るための方法を教えて下さったり、薬を処方してくれるでしょう。
寝られないことにより興奮してはいけません。そんな時でもごく浅くごく短くですが、寝ているものです。冷静に自分の状況を判断し、リラックスできる方法を探して眠れないことに向かっていけば、良い睡眠へとつながるでしょう。正解を1つと決めずに自分流にアレンジメントできれば良い睡眠がとれ、疲労の少ない身体を作ることができるでしょう。
疲れすぎると眠れないってことありませんか?眠るには体力もいるんですよ。年を重ねると眠りが浅くなって睡眠時間が少なくなります。これは寝るための体力がなくなるからと言われています。
そこで施術を受けることによって疲れを出し、眠気を出して深い眠りにつなげることができるのです。私の施術を受けた後に、眠い、だるい、疲れを感じることがあります。これは血流が良くなって運動を軽くしたような状態と似ているからと言われています。血流が良くなり、体温が上がり、リラックスすることによって眠りやすい環境に近づきます。施術を受けたその日は早く寝てしまい、朝までグッスリ眠ることができます。ただ、朝寝坊することもありますから気を付けてくださいね。
もし、寝られないことが何か月、何年も続けば問題ですから病院に行ってご相談するべきです。専門家の意見を取り入れて解消しなければなりません。もっと詳しい寝るための方法を教えて下さったり、薬を処方してくれるでしょう。
睡眠はとても大事です。脳も身体も休めます。どんな方法でも良いですから、肩ひじ張らず自己流で寝られるようにしてください。
1977年生まれ。祖父・父・兄が揃って「整体・指圧・マッサージ」の治療院を開設する、いわばこの世界のサラブレッド。学生時代はスポーツ(ゴルフ)に取り組み、大学卒業後、会社員を経てこの世界へ。
2005年独立開業。以来、からだに触れながら、その背景にある生活スタイルやこころのバランスなどにも目を向けた、トータルケアを心がけている。
平成16年 国家資格 あん摩マッサージ指圧師免許取得(第121762号)