榊城整体院

行きはタクシー、帰りは歩いて駅まで。変形性膝関節症で膝が痛くて歩けなかった60代女性の施術例

来院された約1か月前から膝の痛みが強くなり歩くことが困難になりました。病院でレントゲンの結果、変形性膝関節症という診断でした。仕事は何とか続けているものの、このままだと仕事ができるか不安になってきたので、大学の後輩である仕事仲間に紹介され、通院することになりました。

 

母親の介護が膝への大きな負担に

身体は大きめの方で、お母様の介護をなさっているそうです。仕事はバリバリと働いていらっしゃり、1日を忙しく過ごしています。どうも介護が膝への負担を大きくしていたみたいです。

 

お母様の身体を支えて車いすに乗せたり、車いすからベッドへ移動したりと数十キロある身体を持ったり支えてしまうと腰や膝にはどうしても負担になってしまいます。身体は大きめの方ですから、負担はさらに大きくなりますよね。

 

介護保険を使ってるとはいえ、介護士さんが来ない夜~朝にかけてご自分がサポートしなければなりません。自ずと睡眠不足になりそれがまた膝には悪影響。

 

体重もありますが、主たる原因は介護。しかし、介護生活や仕事を変えることはできませんね。体重は減らした方が良いですが私はこだわりません。施術だけで膝の状態を変えていくことにしました。

 

行きはタクシー、帰りは歩いて表参道駅まで。膝の痛みなく歩いて帰宅

新幹線で東京まで出て、駅からタクシーでいらっしゃいました。膝が痛くて歩けないためでした。しかし、私がお話を伺って想像していたよりも歩けている印象。試しに歩いていただくと左脚に体重を掛けられませんでしたが、この感じだったらしっかり施術できるし「良くなる!」と思える歩き方でした。

 

屈伸していただくとあまり曲げられませんでした。曲げて痛みが出る怖さもあって慎重でした。ベッドへ仰向けになると左膝が伸ばしにくそうで、膝の裏がベッドにつきませんでした。1番気になったところは大腿内側の弱さ。施術をし、そこへテーピングをして再度歩いていただきました。

 

すると、歩きやすくなったようで左脚にも少し体重をかけて歩けることができました。「帰りは電車で帰ろうかな~。」と仰っていた通り、駅まで歩いて電車、そして新幹線で帰られたそうです。

 

すぐにご連絡をいただき、「普通に歩いて表参道駅から乗車しました。ゆっくりですが、痛みなく歩けるようになりました。」という嬉しいご報告がありました。

 

初めは弱った大腿内側から。それから膝の屈伸や腰の運動も

初回は1番気になった大腿内側の運動だけでしたが、徐々に、ふくらはぎや膝、腰の運動も取り入れていきました。

 

大腿内側の運動。座ったまま太ももでクッションを挟み、更にクッションを挟んで10秒キープ。

 

膝は屈伸するだけ。立って屈伸できることが理想ですが、初めは仰向けになり片脚ずつ屈伸です。必ず痛くなる手前で止めましょう。どんなに少しでも良いので、痛くなければ動かしてください。屈伸しない方の脚を曲げると優しく運動ができます。最初はここから始めることをおススメします。

 

腰の体操は、屈伸(前屈して反ること)・捻り運動などできると良いですね。これらは全て痛みなく運動してください。

 

これに施術を加えることで膝が良くなりますが、体操だけでも少し良くなるはずです。少しずつ、痛みなく体操してください。もし痛くて体操できない時は必ずお休みにしてください。痛みがなくなったら再開しましょう。

 

1ヶ月でも効果を感じられると思いますが、3ヶ月経っても効果を感じないならやり方が間違っているか、違う体操に変えた方が良いです。

 

地べたで作業、ヒールで来院、小走り。効果がどんどん現れた

痛み止めは初回の施術からかなり減って、1か月後に飲まなくなったはずです。

 

施術と体操のおかげで、正座ではありませんが地べたに座って作業できるようになりました。膝の負担を減らすため、ヒールがない平らな靴を履いていたのに1か月後にはヒールのある靴を履いてきました。平らな靴と違って違和感はあったようですが、この時以降、毎回ヒールになり違和感もなくなりました。

 

タクシーが拾えないから目的地に歩いて行ったり、時間に遅れそうだから小走りでやってきたり、帰りに小走りになってみたり無意識で今まで出来なかったことができるようになりました。

 

4か月間10回の施術で、痛みのない生活に不安のない生活。

 

10回目の施術前。「膝の調子はどうですか?」とお伺いすると「良くなりました!」というお返事が。いつもなら、「良くなってるんだけど、走れないんだよね。」とか「良くなってるんだけど、力が入らない。体重を乗せられない。」など否定的な言葉が入るのに今回は否定的な言葉がありませんでした。

 

膝の調子良さを実感して自信がついてきたんでしょうね。

 

歩き方はまだぎこちないし、左足に「マメ」ができたのは偏った歩き方をしている証拠。しかし、施術でバランスも整えたので「マメ」があっても痛くなく歩けるようになりました。そうすれば、「マメ」も小さくなります。痛みのない生活ができるようになり、膝の痛みに対する不安もなくなりました。

 

痛みの原因になった介護生活はこの先も続きますので、施術は定期的に続けますし、少し前から始めたプールで歩くリハビリは続けていきます。これで膝の痛みは心配ないでしょう。そして、もっと良くなるはず。

 

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整体の知識や施術例、身体とこころに関することをブログに書いています

榊城整体院院長 榊 城 Sakaki Jo

1977年生まれ。祖父・父・兄が揃って「整体・指圧・マッサージ」の治療院を開設する、いわばこの世界のサラブレッド。学生時代はスポーツ(ゴルフ)に取り組み、大学卒業後、会社員を経てこの世界へ。

2005年独立開業。以来、からだに触れながら、その背景にある生活スタイルやこころのバランスなどにも目を向けた、トータルケアを心がけている。

平成16年 国家資格 あん摩マッサージ指圧師免許取得(第121762号)