榊城整体院

いつも治っていた湿布と整体では治らなかった。関節リウマチ(RA)を抱えた60代女性の施術例

来院された8か月前に痛みを感じるようになりました。その時にご主人様が私のことを勧めていただいたようですが、奥様は病院に近づくことも苦手で通っていた整体院と湿布を使って治そうとしていたようです。

 

湿布と整体へ行けば良くなるのに治らない!?ベッドや枕を変えても根本的な解決にはならなかった

身体の痛みや調子が悪くなった時には湿布と通っていた整体院で良くなっていました。しかし、今回はどうしても良くならない。こんなことは初めてだったそうです。そこで思いついたのがベッドや枕を変えることでした。ずっと使っていた寝具がそろそろ寿命になったと思い、ベッドメーカーへ行かれました。

 

しかし、なかなか身体に合うベッドや枕に出会うことができずに何度も買い替えることになりました。結局、4か月でベッド5回、枕を4回です。冷静に考えると、そんなに買い替える必要があるの?と思うかもしれませんが、それだけ痛みで苦労してたのでしょうね。どんな方法でも良いから「この痛みを何とかしたい!」という思いが強かったのでしょう。

 

ベッドや枕が決まりましたが、一向に良くなる気配がしませんでした。根本的な解決にはならなかったのです。

 

膠原病の検査陰性。原因不明で手段なく施術を受けることに

ベッドを買い替えている間に、病院へ行きました。関節リウマチなどの膠原病じゃないかと思ったこの女性はまず皮膚科へ行きました。そこでは検査ができないため、検査できる病院を紹介してもらい検査をしましたが、陰性のため原因が分からずじまいでした。

 

そこで、重い腰を上げて私の施術を受けることになりました。行きつけの整体院は背骨を少し触るだけだったため平気だったのですが、この女性は人に触られることが苦手でした。身体を押されたり揉まれたりすることはご主人様にもさせなかったくらいです。

 

しかしながら、私の施術はすんなりと受けることができました。触られることが苦手な方の施術は何度か経験がありますが、嫌だと言われたことは今の所ありません。絶対ダメという方もいらっしゃるでしょうが、試しに施術を受けていただきたいと思っています。どうしようかとためらっている方は気兼ねなくご相談くださいね。

 

後悔。もっと早く来ればよかった…。

身体の状況は背中と肩の痛み、左肩が挙がりませんでした。どちらも、横向きになると下の肩が痛みました。腰痛もありますし、張りで縮こまって窮屈となり強い胸の痛みを感じることがありました。

 

痛みで睡眠が十分にとれませんでした。肩や腕、胸、背中の痛みで何度も起きてしまったからです。身体を起こして痛いところをさすったり揺すったりしていると少し楽になって横になる。それを数回繰り返しているうちに朝になってしまうために睡眠不足でした。

 

施術中に何度か仰っていましたが、「もっと早く来ればこんなに悪くならないで済んだのに。」。その通りです。どんな痛みや病気も早期発見早期治療が理想です。しかしながら、人間は状況が悪化しないとなかなか動かないもの。早めにいらっしゃる方もおられますが、それはとても珍しいケース。以前、痛みで苦しんだ経験があるか、早めに対処する性分の人かどうかです。

 

やはり、経験はとても大事。この女性は初めて治らないケースに出会った訳ですから新たな方法を模索しないといけませんでした。まずは後悔するのではなく、楽になるためには何をすれば良いかを考えて実行することです。後悔は治ってからでもできますからね。

 

膝、足首の痛みや脚の浮腫み。内科で静脈瘤と診断

来院から約2か月後。右足首が急に腫れて、熱感がありました。両脚のふくらはぎは浮腫んで赤黒い色になっており、歩くと足首が痛みました。内科に行くと静脈瘤という診断で、弾性ストッキング着用と投薬治療で様子を見ることになりました。

 

しかし、弾性ストッキングを履いていると足首が痛くなってしまうのがお悩みでした。そこで、私のお客様の友人が弾性ストッキングを扱っているお店をしている話を伺ったのでそちらを紹介することに。

 

それでも浮腫みが治らず、膝と足首が痛くて歩き方が悪くなっていたので足腰を中心に施術してフォローすることにしました。気にならなくなったのはそれから4か月後でした

 

原因がやっと明らかに!血液検査で関節リウマチと診断

少し話が戻って来院してから4か月後。血流が改善してきて皮膚の色が良くなり、痛みが減って歩き方が良くなりましたが、まだ膝・足首の痛み。足首の硬さは残っていました。

 

そのため、今度は整形外科へ行き、膝のレントゲンを撮りましたが問題なし。次に、血液検査をすることになりました。血液の数値だと皮膚科での検査と同じく微妙なところで陰性だったようですが、手足の関節の動きの悪さと浮腫みを鑑みて関節リウマチという診断が下りました。

 

整形外科の医師からリウマチ専門の病院を紹介してもらい、リウマチの体操と弱めの薬を処方してもらってからは痛みが少なくなっていることを実感できています。睡眠が痛みで阻害されるようなことはほとんどなくなりました。

 

タクシーばかり使っていたのに、歩いてバスを使うようになってきた

薬や体操、施術を組み合わせたおかげで足首が少しずつ動くようになって膝への負担が減ったので歩くことが楽になりました。そのため、タクシーばかり使っていたのがバスを使って歩こうと思うようになったのです。動く気力が段々と出てきましたね。

 

気力が出てきたのでテレビで観た体操を始めました。試しにやってみたのですが、頑張りすぎて背中が張って痛くなってしまいました。硬くなった筋肉が肩甲骨の位置を上げてしまったのが痛みの原因でした。

 

ただ、それ以外はとても良く、膝の負担が減っている証拠でもある膝周りが小さくなっていました。足首の動きや赤黒かった肌の色が、元の近い状態になりました。そろそろ、落ち着いてきたようです。

 

一旦、施術は終了。自信が出たので自分の力を試したいから

落ち着いてきたのでお客様と今後の方針をご相談することにしました。自信が出てきたようで、お客様から通院を止めたいというお考えを伺うことができました。

 

関節リウマチは完治しませんので、定期的な施術は必要だと私は考えています。しかし、薬と体操は続けながらも自分の力でどこまでできるか試したいと考えていらっしゃるので、あと2回で施術を終了することにしました。

 

その2回も順調で、枕がなく施術ができるように腕や背中、胸の痛みはほとんど気にならなくなりました。腰や膝、足首も順調に良くなっています。脚の浮腫みはなくなりスッキリしました。

 

ここまで約9か月という長い期間、色々なことがあって大変だったと思いますが頑張って通院してくださいました。これからも気を付けて生活する必要がありますが、このまま良い状態でいられたら最高ですね。

 

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整体の知識や施術例、身体とこころに関することをブログに書いています

榊城整体院院長 榊 城 Sakaki Jo

1977年生まれ。祖父・父・兄が揃って「整体・指圧・マッサージ」の治療院を開設する、いわばこの世界のサラブレッド。学生時代はスポーツ(ゴルフ)に取り組み、大学卒業後、会社員を経てこの世界へ。

2005年独立開業。以来、からだに触れながら、その背景にある生活スタイルやこころのバランスなどにも目を向けた、トータルケアを心がけている。

平成16年 国家資格 あん摩マッサージ指圧師免許取得(第121762号)