榊城整体院

悪い姿勢のままで良い。身体を整えれば勝手に良い姿勢になるから

良い姿勢がさらなる痛みや調子を悪くすることがある

患者さんとの会話でよく耳にする言葉があります。「悪い姿勢は筋肉を硬くするんですよね。だから普段から良い姿勢を意識しているんです」。そうなんです。悪い姿勢は筋肉を硬くするんです。ですから良い姿勢が大事なんです。

でも身体が痛かったり調子が悪い時には、良い姿勢がさらなる痛みや調子を悪くすることがあります。

悪い姿勢になる理由、それは「楽だから」

首痛・腰痛・膝痛などの痛みを持っている方はお分かりだと思いますが、首や腰を痛めている時に良い姿勢をすると痛みが強くなります。もし、できたとしても長続きはしないでしょう。痛いんです。悪い姿勢をするより良い姿勢をしている方が早くに痛くなり、結局は悪くて楽な姿勢をしてしまうでしょう。

例えばギックリ腰なんて良い例です。ギックリ腰をした人って腰を丸めていませんか?そうなんです。丸めてなければいられないんです。丸めたって辛いんですよ。でも、それが一番マシな姿勢なのです。

これは極端な話でもありますが、肩こり、腰痛、膝痛など軽めの痛みだったとしても上述したように姿勢は良くないはずです。背中が丸い、腰が丸い、膝が伸びないなど。これをむりやり良い姿勢で過ごせば逆に筋肉が硬くなったり痛みが強くなります。

硬く質の悪い筋肉は良い姿勢を維持する能力がありません。能力がないにもかかわらず良い姿勢をしたって続けられる訳がありませんし、無理に良い姿勢を続ければ筋肉には負担となってしまうため、傷つき、痛みます。

良い姿勢を保つコツは硬い筋肉を柔らかくし質の良い身体にすること

筋肉をやわらかくして質の良い身体にすれば、勝手に良い姿勢になります。背中が伸び、腰が伸びて、膝も伸びます。

人間は面白いもので、勝手にその時の状態に合わせて楽な姿勢を取ります。健康ならば健康なりの姿勢。どこかが悪いのならばそれに合わせた姿勢。悪い姿勢にもちゃんと意味があって痛みなど何かの原因をかばうために作られたものです。

もちろん、長い目で見れば悪い姿勢は良くありません。かばったことによる身体のアンバランスさ、また違う部位の筋肉に負担となってまた痛みを起こすなど新たなる不調の要因になり得ます。

だから筋肉はやわらかくして質の良い状態を作り続ける必要があるのです。

質の良い身体作りには、ストレッチやマッサージを行うタイミングも大事

どんな方法かというと何でも構いません。ストレッチでもマッサージでも鍼でも何でも良いと思います。ただ、タイミングが大事で、どんな時にどの程度の刺激を与えるかはセンスや経験が必要です。

重い症状の時は軽めで時間が短めのマッサージやストレッチ、軽い症状の時は強めで時間を掛けたマッサージやしっかりしたストレッチ。

痛みを基準にしても良いですね。気持ち良いというのが大前提で、痛くなる手前で止めることがベストです。

いつも同じ程度や量じゃだめですよ。身体は日々変化しますのでそれに合わせて対応すべきです。昨日と同じだけやったら痛くなったということもありますから。昨日よりできなくても構いません。昨日と同じ日や昨日よりできる日もありますから。

毎日が理想ですが、毎日でなくても良いです。痛い日、疲れてる日、気がのらない日もあるでしょう。そんな時は早く寝て筋肉を休ませてください。それも効果的です。頑張りすぎて調子が悪くなっても仕方がないですから。ただ、それを言い訳にしてまったくやらなくなるのは駄目ですよ。続けていけば1か月後や3か月後に変わったという実感をしていただけると思います。

ぜひ、ご自分に合った方法や人を見つけて筋肉をやわらくして良い姿勢につなげてほしいと思います。

整体の知識や施術例、身体とこころに関することをブログに書いています

榊城整体院院長 榊 城 Sakaki Jo

1977年生まれ。祖父・父・兄が揃って「整体・指圧・マッサージ」の治療院を開設する、いわばこの世界のサラブレッド。学生時代はスポーツ(ゴルフ)に取り組み、大学卒業後、会社員を経てこの世界へ。

2005年独立開業。以来、からだに触れながら、その背景にある生活スタイルやこころのバランスなどにも目を向けた、トータルケアを心がけている。

平成16年 国家資格 あん摩マッサージ指圧師免許取得(第121762号)