皆さん、ちゃんと寝られていますか?その時、どんな枕を使っていますか?どんな枕を選べば良いか分からないとご質問を受けることがありますので、今回は枕の選び方について考えてみたいと思います。
この記事で首痛や肩こりが楽になってくれればと願います。
寝具売り場へ行き、たくさんの種類の枕を扱っているのをみると、説明を受けても私は何が何だか分からなくなってしまいます。そばがら、パイプ、無圧、低反発・高反発などなど。きっとそれぞれに良さ悪さがあり、その中で自分に合うものを見つけると質の良い睡眠につながっていくのでしょうね。
でも私はあえてバスタオルをお勧めします。それは硬さがちょうど良いし、高さを変えられるからです。硬さも人によって好みや相性があると思いますが、バスタオルなら嫌がる人は少ないと思います。それに4つ折りや8つ折りなど折り方によって高さを調節できますしさらに高さが欲しければ2枚3枚と増やせばそれで済んでしまうからです。でも高さを変えるってあまり言いませんよね。なぜ高さを変える必要があるのでしょうか?
人の身体を押していると、今日は「やわらかいな」とか「張っていて硬いな」とかその日によって身体は違います。それまでに過ごしてきた過程が違えば身体も違っていても問題ありません。むしろ、それが身体というものだと考えています。
私が考える理想の首は、枕がなくても首や肩が辛くならないほど柔らかくて質の良い筋肉です。枕があるのとないのとでは頭や首の位置が変わりますので筋肉の張り具合(かたや延ばされていて、もう片方は縮こまっているなど)が違います。
その偏りをなくすために、理想の枕の高さは背骨(頸椎から仙骨まで)がまっすぐになるくらいの高さと言われています。私もそのように説明します。
ただ、そのように作った枕が合わないなと思ったことはありませんか?それは長年枕を使用して劣化したわけでないとすれば身体の方に問題があるのではないでしょうか。良い枕を選んだり頸椎の角度に合わせて作ったりするのはとても良いことだと思います。
しかし、それに合わない時にどうするかが問題です。もしかしたら、仰向け用で作っていたのに横向きで寝た方が落ち着く1週間があるかもしれません。その時は一時的にバスタオルを使えばよいのです。お使いの枕にバスタオルを足すとちょうど良くなるかもしれません。又はその枕を使わずにバスタオルだけが合うかもしれません。
人間の身体は日々違うのですからそれに合わせてあげれば良いのです。
大きな身体の方が横向きで寝る場合、肩幅がありますので自然と高めの枕が必要となります。そんな時にバスタオルの場合、何枚も必要になりますので座布団なら1枚で足りるかもしれません。足りなければ座布団+バスタオルでも良いです。
最近は座布団なんてお持ちの方は少ないかもしれませんが、私は好きで使います。座布団の場合は木綿わたが良いと思います。柔らかすぎるフワフワのものは使わないでください。頭が沈んで背骨が真っすぐになりません。
どれも駄目なら枕を置かないで寝てみてください。初日はとても違和感がありますが、2,3日すると慣れてきます。意外とこれが合って約1週間後には首痛や肩こりが楽になります。しかし、どうしても枕が欲しいという方にはバスタオルを8つ折りしたくらいの低い枕で試してください。
その時に横向きになって下の肩が痛くなってしまう方は中断してください。他の場所が痛くなっても同じです。ただ、反対向きや仰向けも試してくださいね。ひょっとしたら合うかもしれませんので。
こんな風に色々なやり方を試してご自分に合う形を作っていただきたいと思います。そうすれば、首痛や肩こりが楽になるはずです。朝起きた時の感じや日中過ごすときに違いを感じられると思います。
もし、それでも変わらなければ何か理由があるはずです。病院へ行って原因を見つけ、マッサージなどで首や肩の張りを取ることが必要かもしれませんね。
1977年生まれ。祖父・父・兄が揃って「整体・指圧・マッサージ」の治療院を開設する、いわばこの世界のサラブレッド。学生時代はスポーツ(ゴルフ)に取り組み、大学卒業後、会社員を経てこの世界へ。
2005年独立開業。以来、からだに触れながら、その背景にある生活スタイルやこころのバランスなどにも目を向けた、トータルケアを心がけている。
平成16年 国家資格 あん摩マッサージ指圧師免許取得(第121762号)